oignon
大量の玉ねぎをスライスし、深く大きな鍋でトロトロになるまで炒める。
真っ白でしゃきっと瑞々しかった玉ねぎは時間が経つにつれてくったりとしなやかに木ベラにまとわりつき黄金色に色づき始める。
これにたっぷりのコンソメスープを注ぎ、2/3位までの量になったらスープカップにそそぎ入れバゲットの角切りを数個入れて上からグリュイエールチーズをたっぷり。
黒胡椒を少し挽いたらオーブンに入れ、チーズが溶けて周りがグツグツとなってきたらオニオン・グラチネの出来上がり。

どんよりと重い冬空の下、パリのカフェを数件このスープだけを食べて、はしごしたりもしてみた。コンソメスープに玉ねぎのみじん切りを数秒炒めて入れただけの手抜きスープもあれば、煮込んでから一日寝かしたものもあった。ポルト酒を落としたり、卵を入れたりするリヨン風もあるが、そのままの方がどちらかと言えば好きだ。
 ヨーロッパの冬は長い。陽気でおしゃべりなフランス人たちも、冬には少し無口になる。
冬はこれから。